2007/04/19

酷い動物病院もあったものだ!東京・多摩

あまりに酷い話なのでやはり触れずにはいられない……ということで、「女性自身」4月24日号掲載されたこともあって日記に書きます。
簡単に説明すると、この病院では飼い主の弱みにつけ込んで、「治療」とは名ばかりのデタラメな診察をしたばかりか、してもいない治療や手術代を(何十万という法外な金額)を要求する、ということを常習的に行っていたということです。
飼い主はまず診察にも治療にも立ち会えないといいます。普通ならありえないことです。
不審に思った飼い主が引き取りに行くと、支払いが済むまで決してペットを渡さないと脅迫されたり、カルテの開示を求めても拒否される。
やっとの思いで引き取ってきたペット達は余計に具合が悪くなっている。
酷いケースになるとペットがすり替わっていたり、引き取る直前に突然死したりetc.etc.
(別の病院での検死解剖によると、異物を故意に呑まされて窒息したとしか解釈しようがないケースもあったそうです。)

寄せられた被害報告は開業以来、100件近くとか。
その中で被害にあった5人が集団民事訴訟に踏み切り、二年半かけて先日ようやく結審しました。
東京地裁の判決では院長の行為を「常習的かつきわめて悪質な詐欺行為」と認定し、被告の病院長に320万の支払を命じた、というのは各新聞にも載ったので御存知の方もいらっしゃると思いますが、
私の拙い文章よりもまず、ここを読んでみてください。
「多摩センター動物訴訟を応援する」
「多摩センター動物病院事件のまとめ」
これが「医療過誤や事故」の問題でも、高額医療を払えない飼い主の問題でもないということがよくわかると思います。

それにしてもここの被害報告を読んでいると、本当に胸が苦しくなります。
(ええ、私は頭に血が上りすぎて一気に酸欠状態を起こしそうになりました)
自分を責め続ける飼い主さんの気持ちを思うと言葉もありません。
たとえば医療ミスや事故はあってはならないことですが、その動物を救おうと努力した結果ならまだどこかに救いがあると言えるでしょうが、ここの場合は「救おう」とすらしてないんです。
入院しても放置されていたとしか思えない状態とか酷すぎます。

容体の悪いペットを何とか一刻も早く救いたいという飼い主の弱みにつけ込んで詐欺を働く。
こういう人間が獣医師というのは何かの間違いだとしか思えない。
獣医師としては最悪だし、人間としては最低。獣医師の面汚し。

民事訴訟では勝訴したにも関らず、この病院は今も開業を続けているそうです。
近くにある警察署では届出さえも受け付けてくれないとか……
つまり「野放し状態」第三者にしかすぎない自分から見ても、なんとも歯がゆい話です。
現段階では「こういうケースに対する法的な拘束力が無い」なんて、やはり「たかがペット」という認識がそうさせているんでしょうか。

動物訴訟原告団では、今後は「獣医師免許はく奪」に向けてがんばっていくそうです。
陰ながら応援したいと思っています。